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君は発光体
生きたいと思っていないからと言って、生きていないとも限らない。
陽気でいることだけが、人を安心させるとは限らない。
過去を見ているからといって、未来を見ていないとは限らない。
陽気でいることだけが、人を安心させるとは限らない。
過去を見ているからといって、未来を見ていないとは限らない。
マジックアワーとは映画で知った。俳優が微睡の中で語っていた。雨の後、雲が刻一刻と形を変えるのを見て、何も感じなくなったのはどうしてなのだろう。ずっと見ているとその雲は微睡の中に消えて、瞬時に、誰も見ていないことを祈る。
僕らがまだ生まれていない時代を、僕らは想像する。皆そんなことに時間は費やさない。
その花は家の庭にあって、夏になると花を咲かす。そのピンク色が反射して、心の中まで透かされる。
思い出というのは案外、実体を伴ってこの世界に存在する。友人はタイムマシンは作れるらしいと僕に言った。
いつか漁火を見せてあげようと言った。その光が遠ければ遠いほど、僕は過去を見られる。
友人の家族のひとりである君は、君たちの家族の全てで、きっと君には家族が全て。その匂いは暖かいのかな。
感動と感傷の違いはなんだ。
送られてきた野菜。カレーか、サラダか。白熱灯の中で佇む肉。涙が出た。
雨が降って世界は途轍もなく広くなった。これはどこの川から来た水なんだろうか。屋根に反射した光の旅程を想像する。
3月の湿った空気の中、山へ向かう道路の途中、畑の中に光るものを見つけた。
新しく買った上着を着て地面に立つと、切れ切れの雲の中から太陽がみえた。
君は発光体とは、過去に関しての考察である。
悲しい時、夢の中、風邪を引いた時、明日が見えない時、光るのは思い出かもしれないし、誰かの想いかもしれない。
いずれにせよ、僕がその光の中に何を見たかは誰にもわからないはずである。
新しく買った上着を着て地面に立つと、切れ切れの雲の中から太陽がみえた。
君は発光体とは、過去に関しての考察である。
悲しい時、夢の中、風邪を引いた時、明日が見えない時、光るのは思い出かもしれないし、誰かの想いかもしれない。
いずれにせよ、僕がその光の中に何を見たかは誰にもわからないはずである。
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